-令和6年度 就労支援事例研究会-
日時;令和6年11月5日(火) 13時30分~16時15分
場所;神戸クリスタルタワー 3階 クリスタルホール
保護司制度
協力雇用主制度
前者は他国では数少なく
後者は皆無と思われる。
NO ONE LEFT
BHIND
再犯防止について お話し頂いた。
パネルディスカッション
写真左より
パネリスト
(株)松本商会 代表取締役
松本 和也
特殊梯子製作所(有)執行役員
寺本 尚代
須磨区保護司会 会長
大田 厚三郎
京都産業大学教授
服部 達也
コーディネーター
神戸保護観察所次長
藤井 淑子
更生保護就労支援シンポジウム
寄り添い、支え、見守る
~誰もが再出発できる社会へ~
京都産業大学 法学部 法律学科 教授の服部先生の基調講演では、3割の再犯者によって全犯罪の6割が行われている。再犯率は一貫して増加傾向にある。再犯を防止するには、“就労・住居の確保”や切れ目のない指導支援が大事である。
「気合と根性」が好きな国民性により、犯罪者に対して「努力がたらんだけや」とする、自己責任論が飛び交っている。
日本では「社会」の概念が十分形成されておらず、万葉の時代からの「世間」が連綿として残っていて、「世間の目」、「世間の恥」が行動基準となっている。(九州工業大学 佐藤 直樹教授の学説)
犯罪者の社会復帰には、受け入れ側の「社会の理解と覚悟」が必要である。
2部のパネルディスカッションでは特殊梯子製作所 有限会社様と株式会社 松本商会様、須磨区保護司会会長の出所者の雇用体験を聞かせていただいた。
興味深かったのは松本商会様のお話しで、「洗い屋」と呼ばれる清掃会社を起業され、松本寮と称する社員寮に多くの出所者を住まわせ、家族のように温かく接しながら「見捨てない絶対に」の覚悟で粘り強く更生に導いておられるお話しであった。
保護司であり、協力雇用主である我々に、もっとできる事は無いかと考えせられるシンポジウムであった。
垂水区協力雇用主会会長・保護司 河原 佳典